「お金があれば、安心して生きていける。」
私は長い間、そう思っていました。
お金があれば、将来への不安を減らせる。
お金があれば、困ったときに家族を守れる。
お金があれば、幸せになれる。
だからこそ、社会人になってからは自然と貯金をするようになりました。
家を購入し、住宅ローンを抱えた今も、資産形成を続けています。
お金は人生を支える大切な土台です。
その考えは今も変わりません。
しかし20代の頃、アフリカで暮らした経験を通して、私は別のことにも気づきました。
豊かさは、お金だけでは測れない。
この記事では、私の価値観を大きく変えたアフリカでの経験についてお話しします。
お金に不安を感じていた学生時代
大学時代、学費は両親が負担してくれていました。
その有り難さは、今になってよく分かります。
一方で、家賃は奨学金、生活費はアルバイトでまかなっていました。
給料日前になると、何度も口座残高を確認する。
「今月、ちゃんと乗り切れるだろうか」
そんな不安を感じることもありました。
気づけば、勉強よりもアルバイトのシフトを優先している時期もありました。
だから社会人になってからは、自然と貯金をするようになりました。
無駄遣いはせず、少しずつでもお金を貯めておく。
そうすれば、将来への不安を減らせる気がしていたのです。
私にとってお金とは、安心そのものに近い存在でした。
アフリカで出会った、もうひとつの豊かさ
20代半ばの頃、開発途上国でのボランティア活動に参加しました。
日本以外の世界を、自分の目で見てみたいと思ったからです。
当時の私は、
「日本は豊かで、アフリカは貧しい」
そんな単純なイメージを持っていました。
しかし現地で出会った人々は、私の想像とはまったく違っていました。
庭の木陰には人が集まり、家族や親戚が楽しそうに談笑している。
子どもたちは、ビニール袋を丸めて作ったボールを追いかけながら、裸足で元気に走り回っている。
日曜日になると、人々は教会に集まり、歌い、祈り、笑い合う。
小さなバスに乗れば、知らない人同士でも自然と会話が始まる。
外国人だった私にも、
「マイフレンド!」
と気軽に声をかけてくれました。
もちろん、現地には経済的な課題もありました。
停電もある。断水もある。
欲しいものが簡単に手に入るわけでもありません。
それでも私は、そこに確かな豊かさを感じていました。
人とのつながり。
家族との時間。
地域の支え合い。
そして、今この瞬間を楽しむ力。
私は初めて、「豊かさとは何だろう」という問いを持つようになりました。
日本に帰って感じた違和感
帰国後、空港から電車に乗ったときのことです。
車内は驚くほど静かでした。
誰とも会話をしない。
目の前にはたくさんの人がいるのに、どこか孤独な空気が流れているように感じました。
もちろん私は日本が好きです。
安全で、清潔で、医療も充実している。
世界的に見ても、とても暮らしやすい国だと思います。
アフリカと日本のどちらが優れているという話ではありません。
ただ、アフリカでの経験を通して、
豊かさにはさまざまな形があることを知りました。
経済的な豊かさ。
人とのつながりの豊かさ。
時間の豊かさ。
心の余白の豊かさ。
便利さや効率を追い求める一方で、
失われているものもあるのではないか。
日本に戻ってから、そんなことを考えるようになりました。
お金は大切。でも、それだけでは満たされない
私は、お金が不要だとは思っていません。
むしろ、お金の大切さはよく分かっています。
家族を守るためにも、将来の選択肢を広げるためにも、
経済的な安心は必要です。
だから今も資産形成を続けています。
しかし同時に、お金だけでは人生の豊かさは測れないとも思っています。
健康でいること。
家族と笑って過ごせること。
心に余白があること。
人とのつながりを感じられること。
保健師として働いていた頃、
健康を失って初めてその大切さに気づく人を数多く見てきました。
お金だけでは取り戻せないものがあることも知っています。
だから私は、お金も、健康も、人とのつながりも大切にしたいと考えるようになりました。
私が大切にしたい豊かさ
アフリカでの経験は、私の価値観を大きく変えました。
豊かさとは、お金の多さだけではない。
幸せとは、資産額だけで決まるものでもない。
私が目指したいのは、
経済的な安心を育てながら、
健康も、人とのつながりも、心の余白も、
大切にできる暮らしです。
この考え方は、後に私が「ウェルネスFIRE」という考え方に至る原点になりました。
未来への備えも大切。
でも、今の暮らしも大切。
アフリカで出会った人々の笑顔を思い出すたびに、私はそんなことを考えます。
この経験が、ウェルネスFIREの考え方につながっています。

健康資本という考え方について、詳しくはこちらに書いています。

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